岩手・宮城内陸地震 緊急現地調査速報
  1.地表地震断層沿いでの調査
  1.3 柧木地区 磐井川支流小猪岡川流域

  Loc.250
 柧木立(北) 水田内に見られる断層露頭
 
水田内を横切るように、北北東走向、南東側上がりで変位地形が確認される。
水田内を横切るように、北北東走向、南東側上がりで変位地形が確認される。
仮畦畔設置による応急対策が行われており、断層に沿う平坦部は重機路と思われる。


  Loc.251
柧木立(北)トレンチ
低位段丘の西縁に当り、東上がりの隆起が起きるとともに、地表面には雁行する地割れが生じている。
名古屋大学他の調査団により、緊急トレンチ調査が行われていた。
詳細は、当該調査団の発表報告を参照されたい。
 
トレンチの断面を覗くと、低位段丘礫層が、暗灰色の粘性土層の上に乗り上げるような逆断層面が見られた。

  Loc.252
柧木立(中) 水田内に見られる断層露頭
水田内に南東側上がり(上下変位量は最大45cm程度)の変位が連続して続いている。
   
北東部では、西端部の樹木が傾いている。
トレンチ地点から南へ、亀裂が続いている。
中央左よりの樹が、先述の傾いている樹である。
発災前は同一標高の水田で、畦畔も同一標高であったが、50cm程度の段差ができている。
発災前は同一標高の水田で、畦畔も同一標高であったが、50cm程度の段差ができている。
仮設パイプラインで用水応急対策が施されていた。
南方へ続く断層 既に仮設畦畔で応急対策されている。

  Loc.253
柧木立(南)トレンチ
地震時に30cm 程度の地震断層が出現した箇所で、名古屋大学他の調査団によって、緊急トレンチ調査が行われていた。詳細は、当該調査団の発表報告を参照されたい。
 
トレンチの断面を覗くと、段丘礫層および砂〜シルト層にかけて、東に傾斜する逆断層面が確認される。

  Loc.254
柧木立(南) 水田内に見られる断層露頭
県道49号線を横切って南へ延びている。
県道部は既に舗装復旧が行われているため判らない。
 
水田の中を断層が斜めに通過しており、盛り上がっている。
水田北側へ、背後の斜面が崩壊して、土砂岩塊が流入している。


  Loc.255
柧木立県道49崩壊
断層露頭の南側延長部は、山地斜面部に摺り付いており、同所では斜面崩壊が連続しているのが認められた。
 
崩土にはもろい多孔質の凝灰岩が含まれている。
さらに南方へも、断続的に斜面崩壊が見られる。


  Loc.260
落合 左岸崩壊
山地の崩壊により、リンドウ畑や水田などの農地の埋没が見られる。
 
倒木や崩壊土砂が流入している。
裏側に当たる北東側へ向けても崩壊が発生している。


  Loc.270
落合蛇沢鞍掛沼
標高540m付近にある、天然のダムのような池である
 
 
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